【転職後】リーガルチェックと社内交渉
営業職に異動(転属)してから一番苦戦したのは基本契約書における交渉とリーガルチェック。これまでエンジニアだったり事務職をやっていた僕にとって初めての経験で、且つ辛かったです。
そもそもリーガルチェックとは
そもそもリーガルチェックってなんすか状態からスタートした僕だったのですが
リーガル→「法律上の」「法律に関する」
ということで、契約書の内容にリスクや不備が存在しないかの確認ということで読んで字のごとくの意味でした。
こっそりググりながら本当に恥ずかしくなりました。
基本契約書は企業ごとにフォーマットが違う
(「自社から先方へ人材を派遣させてもらう」という関係が前提)
自社のフォーマットを使わせてもらうのか、先方のフォーマットを使用するのか。
この交渉がしんどかったです。
そもそも公平公正な取引をする上で基本契約書が各企業ごとに違うというのも納得がいかないのですが…(この交渉が嫌いだからの不満)
当然のことながら各企業ごとそれぞれ自社に不利にならないような内容、更には有利になるような内容が契約書内に散りばめられているんですね。
なので自社のフォーマットが使えれば確認が少しはラクになったりするもんだからお互いに自分のところのフォーマットを使いたがったりするのです。
自社のフォーマットが使えない時はどうするのか
残念なことに自社のフォーマットが使えない場合は先方のフォーマットの内容を確認して、不利になりそうなところの書き換えや削除を交渉していきます。自社のフォーマットに記載のある書き方に変更してもらったりなんかもします。
書き換えや削除の依頼を出す際に、その理由(根拠)を提示しなければならないんですがその根拠がまともじゃなかったりするもんだから苦戦しました。
一例を挙げると、自社のとある条項のパーセンテージの根拠が「派遣法」に基づいているのかと思いきや「賃確法」だったりしたこともありました。賃確法なんか相手には全く関係のない話なのに、それを根拠にしちゃったりしてるもんだから何と言って交渉に取り掛かれば良いのか頭が痛かったです。
こうなってくると先方に要件を飲んでもらうよりも自社の法務と戦う必要が出てくるので代替案を社内で提示するのですが、代替案についても当然法律に基づいていなければならず、且つ納得させれるものでなくてはならないので調べまくります。例に挙げた「賃確法」の時は「商事法」に置き換えて交渉をしたのを覚えています。
逆も然りで、先方のフォーマットも内容の根拠が滅茶苦茶だったりするもんだから窓口になっている営業や担当者同士では「お互い大変ですよね…」なんて愚痴り合いながらやってました。
営業や担当者が窓口の時はまだ良くて、取締役や執行役員とやり合うことも多々あったのですが、これが気を遣うんです。こちらは一般社員、かたや相手はお偉いさん。しかもこちらは「お願いして派遣させてもらう」立場なので本来であれば強気で攻められなかったりするもんです。
この契約自体が「相手からお願いされて人を出す」のか「こちらからお願いして人を出させてもらう」のかで状況は大きく変わるのですが、割合としては圧倒的に後者の方が多いです。
にも関わらず法務や役員などは「先方の会社規模の方が小さいのに何故うちが条件を飲まなければいけないんだ?」と言ってくるわけです。
基本契約書の確認には時間もかかる
これにも非常に苦しめられました。
リーガルチェックの中で前述したような感じで苦しんでいたのですが、内容を詰めてからも大変でした。
僕が所属していた企業では、まず営業が確認をして事前に書き換えや変更や削除できる部分において交渉を進め、それらが完了したら法務に回すといった業務フローでした。
某システムで管理されており、PDFでアップロード後に「課長」「次長」「部長」「法務部長」「取締役」の承認を得なければならない。
十数ページの契約書内容を確認してもらうので時間がかかるのは仕方ないことだと思います。内容次第では自社に損害を与えかねないことからも慎重に確認されるのも分ります。役職者が忙しいのも分ります。
けど確認と承認申請をしてから一週間とか二週間とか平気で待たされたりするもんだから月末に新規企業を獲得すると参入時期の調整を含め滅茶苦茶になります。
ここで揉めると参入時期が後倒されたり最悪失注にも繋がったりもするので気が気じゃないです。
まとめ
既存企業では個別契約書の締結のみで済むのでサクサク進みますが、自社からは新規獲得をうるさく言われます。
ただ新規を獲得してもプロジェクトの蓋を開けてみると商流に既存企業がいたりして、その企業が上流にいたりすると下流よりも上流の方が当然単価が取れるので「その新規やる意味なくない?」みたいな流れになったりもする。
当然っちゃ当然の話なのですが、IT業界(インフラや業務アプリの開発など)の商流を突き詰めていくと上流にいる企業というのは大体決まっていて、しかもそれらの企業とは既にお付き合いがあったりするので新規をやる必要性が見えなかったりもします。
案件情報をもらって契約が見えてこないと商流が分からなかったりもします。
案件情報と最寄り駅だけでどこの案件かも分かったりもします。
商流については残念なことばかりではなくて、上流でNGが出てしまったエンジニアでも下流の企業から入ることが出来ちゃったりもします。
こういったケースは社内での交渉もとてもしやすいです。
「彼、この現場で決められなかったら待機してしまいます。他の現場でもNGばかりでコミュ障の彼を拾ってくれるのはここだけなんです」みたいな。
そんな「なんでこんな奴を雇ったんだ?」なんて思われる人材が多数おりましたが、所属していた企業は東証一部であることに変にプライドを持っている企業で、先方の規模などもうるさく言われました。
これが一部上場に恥じないスキル感のエンジニアがいるのであればまだしも、戻ってきてしまうのはロースキル、もしくはクレーム撤退をさせられるようなエンジニアばかりなので始末が悪い…。
そうした状況下でリーガルチェックやそれに関する社内交渉と時間に追われるのです。
それも一社だけでなく同時に数社走ったりしてるのでグチャグチャでした。
これからこの業界に行こうとしている人はこうした状況なのも覚悟しておいた方が良いかもしれません。
【転職後】異動(転属)の本当の理由
エンジニアから営業へ異動(転属)して数週間。
それなりに仲良くなった同僚もできランチや仕事終わりに飲みに行くことも。
そもそも営業職自体7年ぶりとかで正直どう立ち回るのが正解なのかイマイチ分からない。とりあえず訪問先で事業部のことを聞かれることも多々あることから、直近までの営業部の動きなどを教えてもらうことに。
したらば見たくもなかった事実が見えてきて…
「営業向き」というのは建前だった?
oyajinokakurega.hatenablog.com
直近の動きを聞いて衝撃だったのは9月入社の営業が1ヵ月で飛んでしまったということ(僕は10月入社)。更に年末には2名営業が辞めるとのこと。
向き不向きは勿論あったと思うけれども、間違いなく理由はこれですよね。
もう完全に営業の人手不足。
僕が所属していた本社営業部は1000名を超えるエンジニアをまさかの5名で回していたという。
社内で一番大きい部署(エンジニアの派遣)の営業が次々にいなくなるという緊急事態にてエンジニアから急遽駆り出されたというのがどうやら本音。
転属した僕を含めても6名で、単純計算しても一人あたり170名弱担当しないと回らない。これが100名規模の会社だったら1人で全員を担当しているのと同じ。
これを知った時にはもうガッカリでした。
上長が乗せるもんだから乗っちゃったよ…
エンジニアに戻る?
そんな台所事情を知ってしまい「自分じゃなくても良いじゃん」的な思いが沸々と
込み上げてきたわけですが、声を掛けてきた次長が言っていたこともあながち嘘ではなくて昇進狙うなら母数の少ないところの方が有利なわけで。
それも一番大きい部署であれば尚更。むしろ先輩社員が消えてくれてラッキーなんじゃないくらいの気持ちも湧いてきて。それを後押しするかの如く、年明けの3月末にまた先輩社員が辞める話も耳にしちゃったりして。
そんな状況下の中、本社より支社出向の話が上がったりもしました。というのも支社の営業も辞めるということでそっちの数も足りなくなってしまったようです。
そんな状況を知っていて「エンジニアに戻ります!」なんてとてもじゃないけど言えなかったです。
まとめ
社内事情を知らないでの異動がこんなにも怖いものだとは夢にも思わなかったです。
今後の教訓として肝に銘じたいと思います。
今思えば「昇進狙うなら」とか「先輩いなくなってラッキー」とかも、そう思わないとやってらんなかったんだろうなと。
異動早々に見たくないものを見てしまい「やっぱり戻ります!」なんて言えるわけもなくて。
「異動したばかりで何が分かったんだ」なんて言われてしまうのも怖かったし、再度の部署異動をしたら管理部にもお手数お掛けしてしまうなぁ…とかも思いました。
入社したてで社内事象を周りに聞けない人に異動の話を持ち掛けるのはやっぱりズルいよなぁ、というのが一番の感想です。
豚はおだてられて木に登ってしまいました。そして降りれなくなりました。
甘い話には気を付けなければいけないんですね。
【転職後】配属後、早々の異動
転職活動中は活発に書いていたブログも内定が出てからはスッカリ更新がご無沙汰。
昨年の10月に転職をして気付けば9ヶ月経つので振り返ってみます。
30歳で転職を考えている人、ご参考までにどうぞ。
中途採用研修
エンジニアとして入社。
このエンジニア不足と呼ばれるご時世、4年のブランクがあっても上場企業のエンジニア職として入社出来ました。
スキルに若干不安がありましたが他の中途採用同様研修を受けさせてもらえるということで、入社早々に転職して良かったと実感。
同期は20代半ばが多めでしたが1、2個下も多く全く気にならず、特段30歳である負い目もプレッシャーも感じることなく過ごせていました。
肝心の研修は3週間でCCNAの取得ということで詰め込み作業。
毎日8時間の講義と宿題でてんやわんやなのですが、お給料貰いながら勉強させてもらえるというのは非常に有り難い。
合格率8〜9割と聞かされていたけど納得の内容でした。
面談の実施
派遣エンジニアの職だった為、教育担当との面談が週1ペース。
後々知りましたがこの面談は結構重要で、単に学習の進捗状況の確認かと思いきや、コミュニケーション力や人柄がかなり見られていました。
これが営業さんへ筒抜けで、提案先を選定する材料に使われていました。
当然と言えば当然なのですが、油断していると痛い目に遭うことも後々知りました。
■辞令は突然に‥
順調にCCNAの学習を進め、試験まであと3日の頃に面談。
相手は営業部次長ということで同期とザワついておりました。
面談内容が気になり先に終わった同期に尋ねると「前職についてとかどんなエンジニアになりたいのかざっくばらんな会話」とのこと。複数人に聞いても同じなのでそういうものかと断定。
いよいよ自分の番が回ってきて会議室のドアを開けた瞬間、開口一番、次長から「やっぱさぁ、営業の雰囲気持ってるよね〜!」と。
ふぁっ‥!?
続けて「どう?やってみない?あ、座って座って」
これがどういう意図なのか入社3週間弱では判断できず、「エンジニアとして見切りつけられたのか‥いや、資格の模擬試験も合格範囲内だしサーバ構築の経験もあるし‥30歳だからか?」と考えが頭を過る。
「家庭もあるしエンジニアよりも営業の方が稼げるよ。エンジニア経験あるから他の営業より理解が深いだろうし。」と次長。
やります、やれます、よろこんで世代なのでNOという選択肢を持ち合わせておらず、
「良い方に取り計らって頂けるのであれば何でもやります」と即答。
翌日には部長に呼び出され、その翌日には社長承認もおり中途採用研修を終えることなくエンジニアから営業へ異動となりました。
■振り返り
1000人規模のエンジニアの中で上を目指すより、それをまとめる数十名の営業の方が倍率も低いし昇進も見える。
「営業辛かったらエンジニアに戻れば良いから大丈夫」と言われたのも効きました。
逃げ道が用意されている安心感ときたらもう。
営業に転属したことが良かったのか悪かったのかというと、転属したことで社内の現況が見えるという意味では良かったかと思います。
どうしても客先常駐(出向、派遣)では所属企業との接点が薄れてしまうので見えないことが多いと思います。
結果として見なければ良かったと思うことも多々ありましたが良い経験はできたんじゃないかとも思っています。
【転職】30歳の転職活動終了のお知らせ
今年の6月の中旬からスタートした転職活動ですが、8月18日をもって終了しました。
8月8日に面接を受け勝利を確信していた中で何故か適正検査と学科試験を受けさせられ詰んだと思っていた企業から内定を頂けました。晴れて10月よりインフラエンジニアへ復帰します。
ということで転職先を決めるまでの過程を少し振り返ってみようと思います。
目次
転職先を決めるまでの応募数など
応募数
28社。これを書くにあたって見てみると意外と応募しているんだなと。
在職中なので時間があまり取れず、気になった企業に対してはとりあえず応募してみるという企業側には迷惑な感じで活動をしていました。
書類選考通過数
20社。とりあえず応募してみたものの意外と落ちないもので驚きました。
HPや事業内容、企業の評価なども色々と見ていましたが書類選考が通過したお知らせを頂いた際のメールの記述の仕方やレスの速度も見ていました。それを元に面接を受けるか否かを決めていました。
内定(内々定含む)
13社。書類通過後に面接受けずに辞退していることも考えると勝率は応募数に対して50%を超えていそうです。
転職活動開始当初こんなに貰えるものだとは思っていなかったのが正直なところ。
ぶっちゃけ簡単に内定取れるものだから調子乗っている時期もありました。調子に乗っていたからこそダメだった時はめちゃくちゃヘコみました。
今はきっと市場的にも時期が良かったんだろうなぁと思っています。3年後など市場が変わってしまい同じやり方では通用しなくなっているんだろうなとも。
書類選考は余程のことがないと落ちない
書類選考に落ちた企業を見るとめちゃくちゃ大手さんだったり「英語必須」なのに語学のアピールゼロだったりとにかく募集要項にマッチしてなさ過ぎる書類は流石に通らなかったです。
逆にそれとなくマッチしていると大体は会って(面接して)くれたように思います。
皆さん忙しいのに有難うございました。
履歴書や職務経歴書は手書き?それとも印刷?
これ結構悩みました。現職の採用課に聞いてみても応募してくる人によってまちまちだとか。ググってもイマイチ分からないので自分の中で勝手に基準を設けて使い分けていました。
面接時の持ち物に「履歴書」「職務経歴書」「筆記用具」が三種の神器のようにどの企業さんでも並んでいたのですが、「履歴書(形式自由)」とかも中にはあったりして。
この形式自由の時はExcelで作った履歴書や経歴書を提出するようにしていました。他にもWEB履歴書の選考後、データで詳細の履歴・経歴書の提出を求めてくる企業もあったり。
その企業から面接の連絡を頂いた際に持ち物などの記載がなく「履歴書などは言わなくても持ってくるのが当然だろ?」的なスタンスなのか、「既にデータで渡しているから不要なので記載がない」のか。
面接開始までドキドキしまいた(手ぶらで行ったので)。結局後者ではあったのですが、不要なら不要と書いてくれれば良いのにとドキドキさせられた分不満も持ちました。
おわりに
正直30歳で3年7ヶ月もブランクもある男がエンジニアへ復帰するのは厳しいかと思っていました。
仮に戻れたとしても募集要項にある最低基本給だろうなと覚悟もしていました。
実際に面接を受けていても、エンジニアでの採用というより「マネジメントやってみない?」や「管理職やってみない?」なんて声掛けも多くあったりして。
その他にも採用情報に記載があったものとは全然違う条件を告げられたりとかもありました。他の企業の面接際に聞いてみるとその手をフックにしている企業は多いらしく微妙な気持ちになったのを覚えてます。
というか、そんなこと平気でしちゃう企業とか怖くて入れないよ。
そんなこんなで色々と思うところはあったものの、現在は絶賛有給消化中で専業主夫を謳歌。入社まで1ヵ月を切ったので本格的に勉強をし直さなきゃいかんなぁ…。
【転職】30歳ブランク有の転職は思っていた以上にハードルが高かった
今年の6月からスタートを切った転職活動ですが、未だに完結しなくて少し疲れてきました。
ちんたらしているうちに現職で昇進しそうになってしまい、着任?就任?したら辞めにくくなるということで焦りが加速。
そんな焦りもどこ吹く風で、もれなく夏期休暇にそろそろ突入するわけなのですが決め切れなくて悶々としながら休むことになりそうです。
希望通りの採用がもらえない
これが一番キツイです。
そこそこ名の知れた企業さんからも内々定などはいくつか頂いたりもしているのですが、いかんせん雇用条件が合わない…
というよりも、求人情報を見ている限りでは「これならやっていける!」と精査して応募しているわけで。
極端な話、正社員雇用と銘打っておいて「是非採用したい!今度最終的な打ち合わせをしよう!」と持ち上げておいて蓋を開けてみたら契約社員スタートだったりとか。
勿論僕自身のことを絶対に欲しいと思わせられないのがいけないんですが、振り回されて結構キツイです。
ブランク有りの30歳には世間の風は冷たいものです
ただ、現在エンジニアから離れて3年半もブランクのある30歳のオジサンを雇いたがる人の方が珍しいよなとも思うわけです。ITにおける3年半という歳月は大昔だとも思うのです。
浦島太郎が「これから復帰するんでよろしく!」「昔はこんなことやってたよ!」なんて言っても通じないのが世の中なのです。
それでも過去参画したことのあるインフラ案件で今も稼働している現場を抱えている企業さんからのウケだけはとても良くて、選考とか余裕で通ることも学びました。
ただ、コチラとしては知っている案件だからこそ回避したい気持ちがあるのでやっぱりマッチしないんですよね。
まずはスキルを証明する必要がある
ブランクを埋めるために出来ることを考えて、結局辿り着いたのはスキルの証明。
それも過去のスキルでは微妙なので取得していない資格を手土産にしようと至りました。
復帰するにあたり、直近で資格を取得して知識とスキルを刷新したと豪語できるようになれば状況も打開できるんじゃないかと。
ということで善は急げということで早速直近の試験の申込みをしました。
おわりに
夏には決めきりたかったのですが、巷でも言われているように転職は3ヶ月くらいかかってしまいそうです。
在職中だと1日に行ける面接の数も限られるので当分は引き続きスケジュール調整などに追われそうです。
そんな中で締め切りギリギリで試験に申込みをし、受験日まで1ヶ月チョイ。受かるのかしら。
いずれにしろ準備不足が現状を招いていると思われるので、これからブランク有りや未経験で転職を考えている僕のようにならないよう人は時間のあるうちに準備をきちんとやっておくことをオススメします。