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親父の隠れ家

三十路を迎える親父が隠れて勉強を始めました。

ビジネス実務法務検定3級「遺産分割」「遺産分割協議」とは

ビジネス実務法務検定 法律 資格

ここでは「ビジネス実務法務検定試験3級 公式テキスト【2016年度版】」の索引にある「遺産分割」「遺産分割協議」の用語について記載しています。

 

  • 遺産分割
  • 遺産分割協議

 

◆遺産分割

「遺産分割」とは、被相続人が残した相続財産(遺産)をそれぞれの相続人の相続分に応じて分割することをいう。


被相続人が遺言で分割の方法を定め、または、これを定めることを第三者に委託したときはこの遺言に従って遺産分割を行う(指定相続分、民法908条)ことになる。

 

遺言のない場合、あるいはその遺言が無効である場合には、遺産分割協議による方法、
遺産分割の調停または審判を申し立てる方法、訴訟による方法で遺産分割を行うことができる。

 


(1)遺産分割協議

遺言のない場合は、共同相続人は協議により、遺産の分割を行うことができる(民法907条)。この協議を「遺産分割協議」という。

 

この遺産分割協議の成立には、共同相続人全員(相続を放棄した者は含まれない)の合意が必要であり、これに反する遺産分割協議は無効となる。また、遺産の配分方法や相続の割合は、まったく自由に定めることができる。

 

遺産分割協議が調った(ととのった)場合、遺産分割協議書が作成される。

 


(2)審判分割と訴訟手続による分割

共同相続人間で協議が行われないとき、または協議をすることができないときは、共同相続人は、家庭裁判所に遺産分割の調停または審判の申立て、あるいは民事訴訟による遺産の分割を請求することができる。もっとも、実際上、訴訟制度が利用されている例は比較的少数である。

 


a)審判分割

共同相続人間で協議が調わないとき、または協議することができないとき(相続人の一部の者が行方不明その他の事由で事実上協議が不可能である場合や、共同相続人の1人が
遺産を独占して協議に応じない場合など)は、、各共同相続人は、家庭裁判所に遺産分割の調停または審判の申立てを行うことができる(民法907条2項、家事事件手続法別表第12項)。

 

審判分割の申立てをすることができる(申立権者)は、共同相続人、包括受遺者(ほうかつじゅいしゃ)、相続分の譲受人、相続人の債権者(民法423条)である。

なお、調停は相手方の住所地または当事者が合意で定める家庭裁判所(家事事件手続法245条)に、審判は相続開始地(被相続人の最後の住所地)の家庭裁判所(家事事件手続法191条)にそれぞれ申し立てする。

 

または、審判分割では家庭裁判所は、指定相続分あるいは法定相続分を基準に分割割合を決めるのが原則。しかし、相続人の中に、例えば被相続人から遺贈または生前に贈与を受けていた特別受益者(民法903条)や、労務の提供・療養看護等の方法により、被相続人の財産の維持または増加について特別に寄与した特別寄与者(民法904条の2)がいることもある。

 

この場合、相続人間の公平を図るために、それらの特別受益分・特別寄与分は相続財産の分配において考慮される。

 


b)訴訟手続による分割

遺産分割の際には、その前提として相続人の範囲、遺産の範囲等が明確にされている必要がある。
また、審判を行うには、特別受益者・特別寄与者の有無・額により修正された具体的な
相続分が確定されていなければならない。
そこで、このような点につき争いがあり、相続分を明確にあるいは確定ができない場合には、通常の訴訟手続によることになる。

 


(3)遺産分割に関する登記手続

審判による遺産分割終了後、ある相続人が不動産の所有権を取得した場合は、
その単独名義で登記することになる。

遺産分割の登記をする場合は、登記原因を「相続」、その日付を「被相続人死亡の日」として、所有権移転の登記をする。そして、この場合には、取得者が単独申請することができる(不動産登記法63条2項)。

 

登記申請書には、相続を証する書面(遺産分割協議書等)、印鑑証明書を添付し、
不動産所在地の登記所に申請する。

 


(4)遺産分割の効果

遺産分割が終了すると、相続開始の時に遡って、各相続人が分割された遺産や権利義務を承継したことになる(民法909条)。

なお、相続では被相続人に帰属していた権利義務を包括に承継するので、被相続人が多額の債務を抱えて死亡した場合、その債務は全て相続人に承継されるのが原則。

 

したがって、被相続人の債務については、債権者の意思を無視して債務者たる相続人だけで自由に協議分割することはできず、このような協議をしたとしても、債権者は拘束されず、各相続人の(法定)相続分に応じて履行の請求ができる。

 

債務について、実際には、各相続人と債権者を交えて特定の相続人に各相続人から債務を集中する債務引受け(免責的債務引受け、または併存的債務引受け)が広く行われている。

 

 

 

引用:

東京商工会議所編 ビジネス実務法務検定試験3級公式テキスト【2016年版】」より

 

 

 

 

ビジネス実務法務検定3級「遺言」とは

ビジネス実務法務検定 法律 資格

ここでは「ビジネス実務法務検定試験3級 公式テキスト【2016年度版】」の索引にある「遺言」の用語について記載しています。

 

◆遺言とは

被相続人が自己の財産を法律の規定と異なるように残したいと考えることもあり得る。
そこで民法では、被相続人の意思を尊重するという観点から、遺言(「ゆいごん/いごん」)をすることによって各相続人について法定相続人分と異なる相続分を指定することが認められている(民法960条以下)。

 

被相続人が遺言によって自己の財産を処分することを「遺贈(いぞう)」という。
また、相続財産の分割(遺産分割)についても遺言でしていすることができる。
これも被相続人の自由な意思を尊重するためのもの。

 

遺言があれば、まずその内容が優先されるが、遺言があっても形式に何らかの瑕疵があればその遺言は無効となる。この場合、遺産分割(協議・調停・審判)、法定相続となる。


遺言をするには自己の行為の結果を判断できる能力すなわち意思能力があればよく
行為能力は要しない。

 

そこで民法

①未成年者については満15歳に達した者(民法961条)

成年被後見人が事理を弁識する能力を一時回復しているとき、2人以上の医師の立会を受けて(民法973条)

被保佐人・被補助人は常に単独で遺言を作成できるとしている(民法962条)。

なお遺言は、遺言をする者(遺言者)の死亡後に効力が生じるので、遺言者にその意思を確認するのは困難。

 

そこで民法は遺言者の意思を明確にし、遺言に関する紛争を避けるため、法律の定める一定の方式に従った遺言でなければ無効であるとしている(民法967条以下)。

 

 

◆遺言の方式

遺言の方式は大別して、一般的に用いられる普通方式と、遺言者が特殊な状況に置かれている場合の例外的な方法である特別方式に分けることができる。

 

 

◆遺言の種類

a.普通方式(原則)

①自筆証書遺言
②公正証書遺言
③秘密証書遺言


b.特別方式(例外)

①危急時遺言(臨終遺言)
     →一般危急時遺言
     →遭難船舶危急時遺言
②隔絶地遺言
     →伝染病隔絶地遺言
     →船舶隔絶地遺言

 


◆自筆証書遺言

自筆証書遺言は最も簡単な遺言の方式だが、後日の紛争を避けるため、遺言者が遺言書の全文、日付および氏名を自書して、これに押印することが必要(民法968条1項)。
各要件の簡単な説明は以下の通り。


a.全文自書

全文を自書することを要件とした趣旨は、遺言者の意思を明確にするため。したがって遺言者の意思が明確であれば、外国語でも速記でも構わないがワープロ点字は本人が自書したものか否かの判断が困難なので無効。

 


b.日付

日付は遺言作成時の遺言能力を判断するためや複数の遺言が存在した場合の先後関係を
判断するために必要とされる。「還暦を迎えた日」「銀婚式の夜」という記載も、遺言作成日が特定できるので有効。しかし、日付の記載がない場合や単に「吉日」とした場合は無効。

 


c.氏名の自書・押印

遺言者を特定するための要件なので、単に姓または名の自書、ペンネームや芸名などでも遺言の内容などから本人を特定できれば足りる。また、押印は必ずしも実印でなくてもよく、認印や指印でも構わない。

 


d.その他

一通の遺言書が数ページに及ぶ場合、その間に契印(割印)がなかったり、綴じてなかったりしても一通の遺言書と判断できれば有効。

なお、自筆証書に何らかの変更を加えたときは、遺言者がその場所を指示し、変更した旨の付記をしてそこに署名をし、変更の場所に押印することで有効とされている(民法968条2項)。

 

これは通常の加除訂正に関する慣行(文書の欄外に変更の付記をして変更場所と付記場所それぞれに押印する)とは異なっているので注意が必要。

 

自筆証書は、証人などの立ち会いも必要なく、遺言したこと自体を秘密にしておくことができる反面、容易に作成できるため、偽造・変造や隠匿(遺言が存在すると都合が悪い相続人が隠してしまう)等の危険があり、実際上トラブルも多くある。なお、遺言の偽造・変造の防止のため検認制度がある。

 

 

◆公正証書遺言

公正証書遺言は、公証人が公正証書で作成する遺言のこと(民法969条)。
なお、聴覚・視覚・言語障害者が公正証書遺言をする場合、遺言者は公証人および証人の前で、遺言の趣旨を通訳人の通訳により申述し、または自書して、口授(こうじゅ)に代えることができ、また公証人は、通訳の通訳または閲覧により読み聞かせに代えることができる(民法969条の2)。

 


◆秘密証書遺言

秘密証書遺言は、まず、遺言内容を記載した証書に遺言者が署名押印をし、これを封筒に入れて封をした上で、遺言書に押印したものと同じ印で封印する。

さらに、この封筒を公証人と2名以上の証人の面前に提出し、自己の遺言書である旨など申述し、公証人が遺言者および証人とともに署名し印を押すことで有効とされる遺言(民法970条1項)。

秘密証書遺言は、遺言内容を秘密にでき、さらに変造等の危険も少ない遺言の方式だが
手続きが煩雑である。

 

 

◆遺言できる事項

どのような事項でも遺言に記載すれば法的な効果が発生する(遺言内容を実現できる)というわけではなく、民法では法定遺言事項として、遺言できる内容が一定のものに制限されている。もっとも民法で規定された事項以外の内容の遺言をしたからといって、
必ずしも遺言自体が無効になるわけではなく、保険金受取人の変更(保険法44条1項、73条1項)や、信託行為(信託法2条2項)も遺言ですることができる。

 

遺言でできる事項は以下の通り。

①子の認知(民法781条2項)

②未成年後見人・後見監督人の指定(民法839条、848条)

③遺贈(民法96条)・定款(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律152条)による財産の処分
※定款とは、会社等の社団法人や財団法人の目的・組織・活動などを定めた根本規則、
 またはこれを記載・記録した書面などのことをいう。

④相続人の廃除および廃除の取消しの請求(民法893条、894条)

⑤相続分の指定またはその指定の第三者への委託(民法902条)

⑥遺産分割方法の指定、その指定の第三者への委託(民法908条)

⑦5年以内の遺産分割の禁止(民法908条)

特別受益者の持戻(もちもどし)免除(民法903条)

⑨相続人相互の担保責任の指定(民法914条)

⑩遺言執行者の指定とその指定の委託(民法1006条)

遺留分減殺(いりゅうぶんげんさい)方法の指定(民法1034条)

 


◆遺言の撤回

遺言は被相続人の最終の意思を尊重することを目的としていることから、遺言者は別の遺言を書くこと、あるいは目的財産を破棄することにより理由の如何を問わずに自由に遺言を撤回することができる(民法1002条、1024条)。


なお、民法は2人以上の者が同一の証書で遺言を行うことを禁止している(民法975条)。これは2人以上の者が、1つの遺言を作成すると、複雑な法律関係を生じるだけではなく、それぞれが自由に遺言を撤回することができなくなり、被相続人の最終意思の尊重という遺言の意思に反する。

 


◆遺言の検認

被相続人の死亡後に遺言書を発見した場合、公認証書遺言を除き、家庭裁判所の検認を受けなければならない(民法1004条1項)。これは遺言書の偽造・変造を防止するため。

また、その遺言に封印がしてあれば、家庭裁判所において、相続人またはその代理人立会いの下で開封手続を行わなければならない(民法1004条3項)。

遺言の検認の手続きを怠ったとしても、そのために遺言が当然に無効とはならないが、これを怠った者には遅料の制裁に処せられる(民法1005条)。

 

 

◆遺言の執行

遺言には認知、相続人の廃除、廃除の取消し、遺贈などのように、その内容を実現するために一定の行為や手続が必要なものがある。

 

遺言内容を実現する行為を遺言の執行といい、遺言を執行する者を遺言執行者という。遺言執行者は、遺言者が遺言で指定することができるほか、第三者に委託して遺言執行者を指定することもできる。こうした指定がない場合は家庭裁判所が選任する。

 

 

遺留分とは

例えば、被相続人が数人いる子のうちの一人だけに遺産の残部を相続させる旨の遺言がされ、それが他の法定相続人の期待に反する場合がある。

 

このように一定の財産を承継することができるという法定相続人の期待も十分に
法的保護に値するものであり、また、被相続人死亡後の遺族の生活保障も看過できない。

 

そこで相続財産の一定部分を遺族のために留保する、遺留分制度が定められている。
遺留分の保障を受けることができる者(遺留分権利者)は、被相続人の法定相続人のうち
配偶者と子、孫など(直系卑属という)と直系尊属に限られ、兄弟姉妹は除外されている。遺留分の割合は、相続人の構成によって次のように定められている。


(相続人の構成) (遺留分)
直系尊属のみの場合 3分の1
その他の場合 2分の1


また、遺留分の算定の基礎となる財産には、被相続人が相続開始時に有していた財産のほか、被相続人が指定相続人に生前贈与した価格(ただし相続開始前1年間にしたものもしくは当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知って贈与したもの。民法1030条)や特別受益も算入して計算される(民法1029条1項、1044条、903条)。

 

ただし「中小企業における経営の承継を円滑化に関する法律」により、中小企業経営者が後継者である推定相続人の1人に自己の事業を承継させるために当該企業の株式等を生前贈与した場合等には

①推定相続人全員の合意
経済産業大臣の確認
家庭裁判所の許可

を経ることによって、当該株式等の価格は遺留分の算定するための財産価格に
算入させないことができる。

 

 

引用:

東京商工会議所編 ビジネス実務法務検定試験3級公式テキスト【2016年版】」より

 

 

余談ですが、高齢化が激しく進行中で、かつ、結婚する人が少なくなってきたこの国において、相続問題は激化するように思っています。

 

結婚していても子供のいない家庭も多いので自身の死後、相続させる人間の選定などに頭を悩ませる人も増えるでしょう。

 

上記にもあるように遺言には様々なルールが存在するので今のうちに正しい遺言の書き方を身に付ける必要がありそうですね。

ビジネス実務法務検定3級「い」の用語

ビジネス実務法務検定 法律 資格

ここでは「ビジネス実務法務検定試験3級 公式テキスト【2016年度版】」の索引にある「い」の用語について記載しています。

  • 育児休業
  • 意思能力
  • 慰謝料
  • 一覧払い
  • 一括下請負
  • 逸失利益(いっしつりえき)
  • 一般線引
  • 一般の先取特権
  • 一般法と特別法
  • 因果関係<加害行為と損害との間に因果関係があること>

 

解説が長い用語に関しては別途記述しますのでそちらを参照して下さい。

 

◆育児休業

育児・介護休業法(育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律)は、子の養育または家族の介護を行う労働者等の雇用の継続および再就職の促進を図り、職業生活と家庭生活の両立に寄与することを通じて、これらの労働者等の福祉の増進を図ることを目的としている。

 

育児休業制度とは、原則として1歳に満たない子を有する労働者が申出により事業主との雇用関係を継続しつつ、養育のため一定の期間休業することができるという制度。

 

介護休業制度とは、介護を必要とする父母、配偶者(事実婚を含む)等(対象家族という)を有する労働者の申出により、その労働者が介護のため一定の期間休業することができるという制度。

 


◆意思能力


意思能力という概念は民法には規定されていないが、自分の行った行為の法的結果を
判断することができる能力のことで、この意思能力を持たないことを意思無能力という。


具体的には、6歳(小学校入学前)程度以下の子供・重度の精神障害者・泥酔者などの
行った行為がこの意思無能力状態での行為に当たるとされている。
これらの人はたとえ契約を行っているという意識はあっても、それによって生じる効果
(売買契約の場合、物を売るとその所有権を失い、その代わりに代金を受け取る権利を取得するということ)までは理解できるわけではない。

 

このような意思無能力状態で行った契約などの行為は、無効(法律上効力を生じない)となる。泥酔中に不動産の売買契約書に署名・押印しても、その契約は無効であり、
買主に不動産を引き渡す必要はない。

 


◆慰謝料

非財産的損害は、精神的損害をはじめ名誉・信用の毀損による損害がある。
精神的損害は、被害者が受けた精神的苦痛に相当するもので、これに対する賠償は慰謝料として支払われる。

 

慰謝料にはその性質上、明確な算定基準があるわけではない。加害の程度、当事者双方の資産・職業・社会的地位を考慮して算定されるものとされている。また、慰謝料請求は精神的苦痛を感じない幼児にも認められている(判例)が、物損については原則として認められていない(判例)。

 

結局、慰謝料は、硬直化しがちな財産的損害に対する財産額算定を調整する機能を有しており、その観点から社会的にみて相当と思われる額が慰謝料額とされている。

 


◆一覧払い

手形の満期の種類の1つで、支払のための呈示がなされた日を満期とする支払方法。

つまり手形の所持人に支払いのため手形を呈示されたらすぐに払わなければいけないということ。

 


◆一括下請負

自分が請け負った仕事を一括して他人に請け負わせること。
建設業法では原則禁止とされている(建設業法22条)。

 


逸失利益(いっしつりえき)

逸失利益は、不法行為がなければ得られたであろう収入の喪失(得べかりし利益の喪失)であり、生命侵害の場合、次のように算出される。

 

なお、逸失利益の賠償額の算定においては、将来受けるべき利益を一時金として受け取るため、賠償額から利息が控除される。

これを中間利息といい、その計算方法としてライプニッツ方式、ホフマン方式などいくつかの方法がある。

 

ただし、日本では全年齢の平均賃金を考慮するライプニッツ方式が主流になりつつある。

 

逸失利益=[(死亡当時の年収-本人の年間生活費)×稼働可能年数]-中間利息』

 

※補足「中間利息」について

将来受け取るべきお金を先に受け取る場合に、受け取る時期までの利息分が控除されますが、この控除される利息のことを中間利息といいます。

 

例えば1年後に105万円受け取ることができる場合に、そのお金を今受け取るとすると、利率年5%であれば、現在受け取るお金は100万円になります。
控除される5万円が中間利息です。

 

 

◆一般線引

小切手用紙の表面に2本の平行線を引く方法による線引、あるいはその間に「銀行」またはそれと同じ意味の文字(「Bank」など)を記載する方法による線引きのこと。

一般線引の場合、支払銀行は、「他の銀行」または「支払銀行の取引先」に対してのみ
支払うことができる(小切手法38条1項)。

 

 

◆一般の先取特権

一般の先取特権とは、債権者が債務者の総財産について他の債権者に優先して弁済を受けることができる権利のことをいう。

民法では、一般の先取特権として「共益の費用」「雇人の給料」「葬式の費用」「日用品の供給」の4種類をあげ、これらの原因から生じた債権を持つ者は、債務者の総財産の上に先取特権を持つと定めている。

 

 

◆一般法と特別法

法の適用領域が限定されず、一般的なものを一般法という。
これに対して特別法は、対象となる事柄や人または地域など法の適用領域が限定されている法律のこと。

 

例えば、私人間の取引一般には民法が適用されるが、その中でも特に、企業などの商人間の取引には商法が適用される。すなわち、民法と商法とでは、民法が一般法、商法が特別法となる。

 

特別法は一般法に優先して適用されるのが原則である。したがって、同じ取引でも商人間の取引には、民法に優先して商法が適用される。同様に労働法も民法(雇用に関する規定)の特別法に位置付けられている。

 


◆因果関係<加害行為と損害との間に因果関係があること>

不法行為が成立するには、加害行為と損害との間に因果関係がなければならない。

ここにいう因果関係とは「ある原因行為がなければ、その結果が生じなかった」という関係(これを条件関係という)があることを前提にして、「その行為があれば通常そのような結果が生じたであろうと一般的に予見ができる」という関係(これを相当因果関係という)がある場合に認められるとされている(大連判大15・5・22民集5巻386頁)。

 

不法行為から生じる損害は限りなく拡大する可能性があり、加害者が賠償すべき損害の妥当な範囲に画するのがこの因果関係である。

 

 

 

引用:

東京商工会議所編 ビジネス実務法務検定試験3級公式テキスト【2016年版】」より

 

 

ビジネス実務法務検定3級「あ」の用語

ビジネス実務法務検定 法律 資格

ここでは「ビジネス実務法務検定試験3級 公式テキスト【2016年度版】」の索引にある「あ」の用語について記載しています。

 

 

◆相手方


法律で、契約や事件などの一方の当事者のこと。
例えば「売主に対する買主」「原告に対する被告」など。

 

 

◆ITの発達


ITの発達に伴い、インターネットの分野でも急速に法整備が進められている。

 

Ex.1 「電子署名認証法」(「電子余署名及び認証業務に関する法律」)

電子文書における本人確認の方法として、電子署名制度及びその認証機関について定められている。


Ex.2 「IT書面一括法」(「書面の交付等に関する情報通信技術の利用のための関係法律の整備に関する法律」)

 

従来様々な行政サービスや商取引の手続きとして義務付けられていた書面交付に代えて、電子メールなどのデジタル通信手段やCD-ROMなどのデジタル記録による方法を書面交付とみなすとしている。

 

また交付のみならず、保存に関しても会計帳簿等の電子保存を容認した「電子帳簿保存法」(「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律」」)がある。

 

Ex.3 電子消費者契約法(「電子消費者契約及び電子承諾通知に関する民法の特例に関する法律」)

インターネット取引契約において、利用者の申込のキー操作が誤操作であった場合、
錯誤による無効主張を容易にし、また、契約の成立時点を承諾の意思表示の到達時点としている。

 

◆悪意

法律上、善意・悪意という場合は、日常用語の善意・悪意とは異なった使い方をする。

法律上の善意とは、ある事実についてそれを「知らない」こと。悪意とはそれを「知っている」ことを意味する。

 


◆アローアンス条項(契約売買の成立/売買の目的物の内容)

目的物の数量は個数で定めることができる場合にはあまり問題が生じない。

他方、個数で定めることができない場合は重量や容量等で定めざるを得ないが、この場合、指定数値通りの履行が極めて困難であるため過不足についての許容範囲を定めておくべきとしている。

 


安全配慮義務

使用者は労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全性を確保しつつ労働することができるよう必要な配慮をするものとされている(労働契約法第5条)。

特に労働災害が発生した際に、この安全配慮義務違反を根拠として損害賠償請求がなされるケースが多くある。

 

 

引用:

東京商工会議所編 ビジネス実務法務検定試験3級公式テキスト【2016年版】」より

法律用語はなぜ難しく書かれているのか?

ビジネス実務法務検定 法律 資格

◆はじめに

 

初めて法律系資格の勉強をするにあたって誰しもがぶつかるであろう

 

「なんで法律の用語や説明ってわざわざ分かりにくい小難しい言い回しをするの?」

 

という疑問と苛立ちがあると思います。

 

苛立っても勉強は進まないどころか心が折られる可能性すらあるので、まずはその理由を知って「そういうものなのか」と納得して勉強を進めてみて下さい。

 

 

 

◆言い方を揃える必要がある

 

新しい条文を書くときには、今ある法律の条文と、言い回しや用語を揃える必要があります。
新しく法律案を書く際にはその条文の言い回しが現行の法律で使われているかどうか確認しているとのこと。

 

 


◆なぜ揃える必要があるのか?

 

では、なぜ言い方をそろえる必要があるのでしょうか?

例えば新しく条文を作成する人が親切心に溢れる人で「分かりやすい表現で書こう!」と意気込んで書いたとします。

 

ところがどっこい、これまでにない新しい書き方をしたその条文の解釈が問題になったらどうでしょう。

 

新しい書き方をした人やそれを認めた人の責任問題になります。親切心でやったことが仇となり大きな責任問題に発展するなんて嫌ですよね。

 

ということで問題が起きた際に責任を取らされることを回避すべく無難な従来通りの書き方をしているのです。

 

もちろん従来通りの表現方法で書いたからといって問題が起きないというわけではありませんが、少なくとも「新しいことに挑戦した」という問題の要件になりそうなものは除外できます。つまり自己防衛なのです。

 

あなたが作った法律で問題が発生した際に、

 

「なぜあんな言い回しをしたんだ?」
「今起きている問題に対してどう責任を取るつもりなんだ?」
「損害額は億を超えているんだぞ?」

 

なんて詰められることを新しい条文の作成者が従来の表現を踏襲する気持ちが分かるかと思います。

 


◆難しい表現は分かりやすい表現に通訳すれば良い

 

小難しい言い回しや法律用語独特なニュアンスを持ったものは分かりやすい表現に直して勉強しましょう

 

例えば「善意・悪意」という用語。

 

一般的に使われる善意という言葉は「相手に良い結果を導こうとして行為を行なう気持ち」というニュアンスで使われ、反対に悪意は「相手に良くない結果を導こうとして行為を行なう気持ち」というニュアンスで使われます。

 

ですが法律用語でいう善意とは「一定の事情を知らないこと」悪意とは「一定の事情を知っている」というニュアンスで使われています。

 

「善意の第三者」とは「一定の事情を知らない第三者」
「悪意の第三者」とは「一定の事情を知っている第三者」

と言い換えることができます。
こうすると途端に意味が分かりやすくなったと思います。

 


◆まとめ

 

・難しい言い回し(従来の踏襲)は誤解が生まれるリスクを低減する為に用いられている
・難しい表現や用語は簡単な言い回しに変換する

 

全ての用語を簡単な言い回しに直していたら途方もない時間がかかってしまします。

 

参考書などを読んでいて全て意味が分からない…なんてことはないと思います。
分からない用語や何回も間違えてしまう箇所にフォーカスしてこれらの作業を行うようにしましょう。

 

分かりにくい用語の言い回し集を自身で作成し、それを片手に参考書を読むとより効率が上がるかもしれませんね。

次第に言い回しを覚え、慣れることでスラスラ読めるようになりますよ。

 

もし勉強をしていて言い回しなどの壁にぶつかったら心が折れる前に思い出して頂けると幸いです。

ビジネス実務法務検定の難易度と試験範囲について

ビジネス実務法務検定 法律 資格

◆はじめに

 

ビジネス実務法務検定には3級(易)~1級(難)まであります。
これから受験を考えている人には難易度も気になるところだと思います。

 

各級の合格率からその難易度を見ていきましょう。

 


◆各級の合格率

 

・1級 (合格率)10.1% (受験者数)635人 (合格者)64人
・2級 (合格率)37.1% (受験者数)14385人 (合格者)5331人
・3級 (合格率)67.8% (受験者数)22137人 (合格者)12893人

 

1級が約1割、2級が3~4割、3級が6~7割といった合格率になっているようで、1級と3級でかなり難易度に差を感じます。

 

1級は法務部の最前線で活躍するようなレベルですが、2級でも、どの職種でも役立つ知識を得ることができます。

 

上記の「受験者数」を見て分かるように2級の合格者が5000人程いるにも関わらず1級受験者が600人ほどしかいません。

 

おそらく「2級で充分」と考える人が多いのでしょう。

 

3級はいわば「入門」レベルですが、これまで法律系の勉強をしたことがない人はこちらから勉強してみるのも良いかと思います。(今後は3級受験をする人向けに書いていきたいと思います。)

 

 

◆各急に必要な知識

【1級】
・取引を行う主体
・会社取引の法務
・会社財産の管理と法律
・債権の管理と回収
・企業活動に関する法規制
国際法務関連

 

業務上必要な法律実務知識をビジネス全般に持っていて、それらから多面的観点から高度な判断/対応ができることが前提。

 

ちなみに1級は受験資格として「2級合格者のみ(申込登録時に2級証書番号が必要)」ですので、初めて受験する人は特に気にしなくてOKです。


【2級】
・ビジネス法務の実務
・取引を行う主体
・会社取引の法務
・会社財産の管理と法律
・債権の管理と回収
・企業活動に関する法規制
・会社と従業員の関係
・ビジネスと個人のかかわり
・紛争の解決方法
国際法務(渉外法務)

 

企業活動の実務経験があり、弁護士などの外部専門家への相談などを一定のレベルで行える、質・量的に法律実務知識を有していることが前提。

 


【3級】
・ビジネス実務法務の法体系
・取引を行う主体
・法人取引の法務
・法人財産の管理と法律
・債権の管理と回収
・企業活動に関する法規制
・法人と従業員の関係
・ビジネスに関連する家族法

 

前述しましたが、3級はいわば「入門」レベルの知識です。
これまで法律系の勉強をしたことがない人は、まずは3級から慣れていくことをオススメします

 

※必要な知識は「公式テキスト」の各章の項目です。

 


◆持ち込みは可能?


残念ながら持ち込みは「1級のみOK」です。
ただし、「判例のついていない六法で書き込みのない市販の書籍」など規定もあります。

 


◆おわりに

 

各級に必要な知識を見てみると「何だか難しそう」と感じる方もいるかと思いますが、合格率を見ての通り、3級は6~7割の人が合格できます。

 

身構えず気楽に勉強を始めてみて下さい。

ビジネス実務法務検定で得られるメリット

資格 ビジネス実務法務検定 法律

◆はじめに

そもそも「ビジネス実務法務検定」って資格の名前自体、あまり耳にしたことがない人も多いかもしれません。


僕自身も勉強をしている際に

 

Q「なんの資格の勉強なの?」

A「ビジネス実務法務検定

 

そう答えるたびに相手の顔が「?」となっていましたから。

ということで、まずはビジネス実務法務検定がどんな資格なのかを簡単に書いていきたいと思います。

 

ビジネス実務法務検定ってどんな資格?

「法務」という言葉から、法務職のための資格をイメージしがちですが、実はそんなことはないのです。

 

あらゆる職種(営業、販売、総務、人事、事務など)で必要な法律の知識を身に付けることができます。

 

例えば、契約を締結する際に、契約書に不備や不利益になりそうなものを発見できればトラブルやそれによって信頼を失うことなどを未然に防ぐことができます

 

「契約」という点で言えば、何もビジネスパーソンでなくとも、人は日常生活において様々な契約を行っているのでそれらにも役立ちます。

 

例えば、スーパーで買い物をした際に「どの段階で契約は締結しているのか」などを学ぶこともできれば、ニュースなどでよく耳にする「控訴」「上告」「抗告」(上訴の3種類)などといった言葉の意味を学ぶことができます。

 

分からなければ「Web検索で」と言ってしまえば身もふたもないのですが、ニュースを見ている際に知らない単語が出てきて即座に調べる人って案外少ないと思います。

 

ビジネスで言えば前述したような、契約をする場面で、「契約書に記載されている内容というか言い回しがよく分からないのでWeb検索して良いですか?」なんて取引先の相手を目の前に言えないですよね。

 

後述しますが3級は難易度は高くないのですが色々と役に立つのでこれから法律系資格の取得を考えている人にオススメです。

 

◆リスク回避は企業や自分を守る

社員のミスにより企業が受けるダメージはとても大きなものです。

 

刑事責任や損害賠償、社会からの信頼の失墜に直結することも充分にあるので、ニュースを見ていて「大変そうだなぁ…」なんて他人事ではないのです。

 

不祥事を起こさない、未然に防ぐということは、企業を守るだけではなく、自分自身を守ることにも繋がります。

 

法律を勉強していくとこれまで見えていなかった部分が見えてきます

 

例えば、所属している企業内で暗黙の了解とされていることが実は不祥事だったなんてことに気付いたりもします。発見したらならば告発するもよし、沈む前に転職するもよしですよね。

 

 

◆予防できる人間は需要がある


コンプライアンスの強化など、各事業部門が引き起こす問題を未然に防ぐ「予防法務」の需要は高いです

 

もちろん従来のイメージのように、訴訟や事後的対応のような案件もあれば、契約書の作成や作成された契約書を審査したり、株主総会の召集通知や議案の作成、社員の教育など多岐に渡り、重大な案件に携わることが可能です。


外部の法律事務所に委託していてはコストもかかりますしね。

 

経営のリスクヘッジを行うという点で、今後も需要がなくなることはなさそうです。

 

 

◆法務職の相場は高い

 

「そもそも法務職って稼げるの?」と思う人がいるかもしれないので下記を参考にしてみて下さい。

 

以下は左から「(年齢)」「(平均)」「(最高額)」です。

・(年)25~29歳  (平)420万円  (最)800万円
(年)30~34歳  (平)508万円  (最)1150万円
(年)35~39歳  (平)560万円  (最)1400万円
(年)40代     (平)698万円
(年)50代     (平)899万円
(「DODA職種別平均年収2010~2011」より)

 

若干古いのですがそれでもサラリーマンの平均年収が440万円(2015年)であることを考えると、法務職の相場は高いと言えると思います。

 

◆まとめ


ビジネス実務法務検定(ビジ法)は、ビジネスパーソンだけではなく日常生活でも必要な知識を習得することが可能。

 

・法務職は需要があり、相場も高い

 

・法律を学ぶことはリスク回避で自己防衛


後日あらためて書きたいと思うのですがビジネス実務法務検定3級の合格率は大体6割7割で高めです。

 

初めて法律系資格を考えている人には取っ付きやすく、その後他の法律系資格の勉強にも役立ちます。(「司法書士」「社労士」「弁理士」など出題範囲が重複していることもありステップアップを目指すこともできるかと。)

 

ビジネス実務法務検定を取得したからと言って「一気に転職(就職)が有利になる!」というわけではありませんが、仕事で役に立つ知識は沢山得ることができます。

 

気になった方はこれを機に勉強を始めてみてはいかがでしょうか。